大学を知る方法(1) HPの「ニュース」

出願までのヒント

みなさんは、なぜその大学を受験しようと思ったのでしょうか?

Gerd AltmannによるPixabayからの画像

「入学条件が揃っているから」、「授業料が安いから」、「専攻が自分にあっているから」、「その国が好きだから」などはどれも受験校を決める上ではとても重要な要素です。


一方で、出願の際に大学へ提出するエッセイ(志望動機)においては、更なる理由の一工夫が必要です。なぜなら、多くの人も同じような理由で書いてくることが予想されるからです。多くの願書の中からこの人は「この人は、絶対うちの大学があっている!」と思わせることが重要です。

では、どのようにして大学のことを調べていけば良いのでしょうか。
例えば、大学のホームページに載っている「ニュース」、「研究発表」、「教授紹介」、「卒業生体験談」などは、一番アクセスしやすく、自分の志望動機を作成する際のヒントがちりばめられています。

今回は、「ニュース」について詳しく考えてみたいと思います。

大学のホームページの「ニュース (News)」について

大学のホームページのトップに掲載されている(ことが多い)「ニュース」には、大学が最近関心があること、発表したこと、何を重視しているか等、大学の価値観を知る上でとても参考になります。

カナダのトロント大学を例に取ってみると、グレタ・トゥーンベリさんが行っている「未来のための金曜日」に大学も協力的であるというスタンスを取っています。大学のホームページ上にある「ニュース」によると、大学側はこの活動に参加を希望する学生へ、寛大で柔軟な対応を教師陣に求めている、という内容が書いてあります。この記事から、トロント大学の組織としての行動力や見解が垣間見れます。

トロント大学の記事:https://www.utoronto.ca/news/university-shows-flexibility-students-who-want-attend-climate-action-strike

一方で、アメリカのハーバード大学、スタンフォード大学、イギリスのオックスフォード大学は、大学の研究者が考えている温暖化に対してのインタビュー記事を載せています。ここから、それらの大学での環境問題に対しての最先端の研究や人材力を知ることができます。(もしくは、そういったところを大学としてアピールしているのかもしれません。)

ハーバード大学の温暖化に関する記事:https://news.harvard.edu/gazette/story/2019/10/urgency-of-climate-change-may-be-understated-in-intergovernmental-panel-report/

スタンフォード大学の温暖化に関する記事:https://news.stanford.edu/2019/10/07/archaea-hold-clues-ancient-ocean-temperatures/

オックスフォード大学:Global temperature change attributable to external factors, confirms new study | University of Oxford

同じテーマなのに、大学側がどうそのテーマをどうとらえて外部へ発信しているかを比較してみると、自分の価値観にあっているかどうか少しわかるかもしれません。

更に、「世界的テーマ」である、未曾有のコロナパンデミックという状況下において、世界各国の大学は様々な異なる対応をしてきました。こういった危機的状況においての対応力を見るというのは、大学を選ぶ上でとても重要になってきます。

トロント大学の対応(一例):コロナウィルスに関する情報開示と人種差別への警告:https://www.utoronto.ca/news/u-t-takes-steps-protect-and-inform-community-members-during-coronavirus-outbreak

ハーバード大学の対応(一例):https://huhs.harvard.edu/about-us/announcements-events/coronavirus-information-and-update

スタンフォード大学の対応(一例):https://ehs.stanford.edu/news/2019-novel-coronavirus-2019-ncov

オックスフォード大学の対応(一例):Coronavirus | University of Oxford

SOAS大学の対応(一例):https://www.soas.ac.uk/news/newsitem144608.html

国際社会を取り巻く環境は日々変わっていきます。その中で大学はどういった価値観のもと、柔軟に対応できているのか、受験者が判断して選んでいくことになります。

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